相続と遺贈

相続遺贈の違いってなんでしょう?

 

どなたかが亡くなり、その方が持っていた財産を受け取るという実態においては

何ら変わることはなさそうです。

 

決定的な違いは何か?

 

それは、相手が誰かという点にあります。

 

遺贈する」ということは、相手が誰であれ「人間」であれば実行されます。

いくらかわいくても、さすがに犬や猫はダメということですね。

 

一方、「相続させる」というときは、相手が相続の権利がある相続人でなければなりません。

いくらお世話になったからと言っても、近所のおばさんや会社の同僚に対して「相続させる」という言葉はつかえません。

 

そういう意味では、「遺贈」>「相続」という関係ですね。

 

厳密にいえば、相続人に対して「遺贈する」という言葉はつかえますが、相続人ではない人に対して「相続させる」とはつかえないことになります。

 

ここで1点、注意しなければならないことがあります。

 

相続と遺贈では、不動産に対する「登録免許税」という登記に関する税金の金額が変わってきます。

相続の場合の登録免許税は固定資産税評価額の0.4%、相続の場合は2%と5倍もの差があります。

 

遺言書で相続人に財産を渡す場合、相続という言葉を使っても遺贈という言葉を使っても実態としては変わらないのですが、

登録免許税が税率が変わってきてしまうのです。

遺言書の中で、相続人に対して「不動産を遺贈する」と書いてしまうと登録免許税は2%が適用されてしまいます。

 

えっ?という話ですが、それが法律の解釈です。

 

これも、知らないと損する話の一つですね。