人口減少と土地価格

不動産(住宅)の動向を見極める上での指数として、景気、金利、人口の3つがあげられます。

 

一つ目の景気実質GDP成長率で推移を見ることができます。

内閣府が10日発表した4~6月期の実質GDPは年率換算で前期比1.9%増となりました。

中長期的にも、今後10年間程度は年率1%前後の成長は見込めるというのが定説です。

(19年10月の消費税増税はちょっと心配ですが・・・)

 

金利はどうでしょう。

ほぼ下限に達しているというのが大方の見方です。

金利上昇は経済が好転していることを示すと言われますが、

1%前後の経済成長から推察するに、現在の水準が今しばらく続くものと思われます。

 

それでは人口はどうでしょう。

日本全国をみると、間違えなく減少をしています。

2015年を基準に今後の人口推移を見る指数があるのですが、

今から27年後の2045年には日本の総人口は約1億人、16.3%も減少すると言われています。

 

ただし、都道府県別に見ていくと一概に減少一辺倒と言うことでもありません。

東京都と沖縄県は2045年まで人口が増え続けるとみられています。

一方、秋田県は40%以上、青森県、福島県、高知県は30%以上、人口が減少するとみられています。

まさに、二極化です。

また、同じ県内でも格差が生まれています。

福岡市は2045年までに7.5%人口増が見込まれるのに対し、

同じ福岡県でも北九州市は19.8%も減少するとみられています。

この二極化は加速度的に拡大するものと見られています。

 

当然ですが、人口が増えるとみられている地域では地価が上昇しています。

そして、その上昇率は平米単価が高い土地ほど伸び率が高い傾向にあります。

 

たとえば、東京23区で1㎡300万円以上の地域では対前年比で7.4%も価格が上昇しています。

1㎡50万円以下の地域の伸び率は3.5%ですので、倍以上の値上がり率となっています。

 

ご自身が所有されている不動産の処分をいつどのタイミングでするのか、

または処分をせずに利活用していくのか、

専門家の意見を聞きながら見極めていく必要がありそうですね。