故人の借金

お父さまが亡くなられ、葬儀やお世話になった方へのご挨拶などがすみ、

相続手続きを粛々と進めていると、突然、借金の督促状が届いたというケースがありました。

 

相続手続きを開始したことで銀行口座が凍結され、

借金の返済が滞ったために督促状が届いたものと思われます。

 

住宅ローンや車のローンであれば家族が知るところかもしれませんが、

事業用資金の借入やギャンブルがらみ、女性がらみの借金となると

家族は知るよしもありません。

 

借金もマイナスの財産ですので、相続の対象となります。

預貯金などで返済できる金額ならば良いのですが、

財産よりも借金の方が多いという場合もあります。

 

このような場合、相続放棄により借金から免れることもできますが、

それも相続発生を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所で手続きをしなければなりません。

 

隠れた借金を発見するには以下の方法があります。

 

・預金通帳を記帳し引き落としなどの履歴を確認する。

・請求書や支払い明細書などの郵便物をチェックする。

・全国銀行個人信用情報センターへの問い合わせ。

・CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)への問い合わせ。

・JICC(日本信用情報機構)への問い合わせ。

 

信用情報機関への問い合わせは本人確認書類の提出、手数料などが必要ですが、

高い確率で借金の有無を確認できます。