サラリーマン大家 地方のアパート編

サラリーマン大家を狙った、地方のアパート購入ツアーがあります。

 

東京都内の六本木や銀座でセミナーをやった後、

ゴールデンウィークあたりの気候がイイときに

札幌郊外の一棟アパート、マンションの見学会が開かれます。

 

東京からすれば、札幌の物件は激安に見えます。

5月の札幌は気候もイイ、青い空、白い雲、

多少築古の物件でもよく見えてしまいます。

 

築20年、2階建て、全12室、ひとまず満室、敷地300坪、各戸駐車場付、

しかも、6,000万円フルローン可利回り10%となれば買っちゃう人いますよね。

 

6月に決済を終え、7月から家賃収入(毎月50万)とローン返済(毎月35万)が始まります。

ところが、新年を迎えるころに、1軒また1軒と解約が出始めます。

気が付くと、5部屋が空室!

もう、家賃収入ではローンの返済もままなりません。

 

嘘みたいな話ですが、たて続けに5部屋も解約なんてあるんですね。

悪質な業者が満室に見せかけるために自社の社員や知り合い、家族などを

短期で住まわせるなんてことがあるんです。

 

また、東京ではあたりまえの外廊下ですが、北海道ではありえません。

たまに東京の業者が東京の仕様で建ててしまったアパートやマンションがあります。

真冬には外廊下に雪がたまり、ドアノブは冷たくて握れなくなります。

鍵穴は凍り、とても住めたものではありません。

 

でも、5月新緑の時期にちらっとだけ見ると良いアパートに見えちゃうんですよね。

それで、なかば騙されて買っちゃう人がいるんです。

 

そんな物件を買ってしまうと、あとは売るに売れません。

地元の業者に買い取ってもらうとすると、せいぜい1,000万~1,500万円と足元を見られます。

 

地方のアパートが悪いと言っているわけではありません。

実勢家賃、空室率、修繕費などをきちんと見積り、

業者の言うことを鵜呑みにすることなく買い付ければ良いのですが、

サラリーマンにはそこまで時間がありませんよね。

 

ご自身で土地勘のないエリアへは手を出さない、ということが鉄則だと思います。