相続人の確定

ひと昔前は、5人兄弟の3番目が海外に行ったきり戻ってこないとか、

次男は家をでたきり消息不明などということをよく聞いたものです。

 

最近は、携帯の番号知っているが住所は知らないとか、

Facebookでつながっているが連絡先を知らないなどというケースもあるようです。

 

また、お父さんが亡くなった場合、別れた妻についていった子にも相続権があったりします。

 

とにかく、どんな形であれ、相続人同士で連絡が取れる場合は良いのですが、

相続人の中にひとりでも行方不明者がいると厄介です。

 

そのような場合、不在者財産管理人を選出して遺産分割協議を進めることになります。

家庭裁判所に不在者財産管理人選任の申立書と不在の事実を証明するような書類を提出し

審査を受ける必要がありますので、少し時間がかかります。

 

不在者財産管理人は、行方不明者にかわり遺産分割協議に参加します。

こうなると、基本的には法定相続割合で遺産分割することになることが多いようです。

 

不在者財産管理人選任の申したてと同時に、通常、失踪宣告の申し立てをすることになります。

行方不明になってから7年(大災害等に巻き込まれたと思われる場合は1年)経過後、死亡とみなされます。

 

いずれにしても相続税の申告期限には間に合いませんので、

実務的には不在者財産管理人を選出して遺産分割協議を進めることになるようです。